私とアナグマの14日間 part.2 〜アナグマとの攻防戦〜

アナグマの穴

前回の投稿では獣に困ったときの対処法をお伝えしました。今回は、実際に私が体験したアナグマとの攻防戦を詳しく書いていこうと思います。

1日目

猟友会の方にお願いして、箱罠を置いてもらいました。現地確認をしてもらったところ、家の中にアナグマが出てくる出口があるので「家の中に仕掛けた方がいいよ」と言われました。しかし古民家の持ち主が家の中にはできれば仕掛けたくはないと希望されたので外の通り道らしき場所に置くことに。

罠設置

餌をひっかけるタイプの箱罠を設置しました。餌はトマトです。アナグマは熟した柿、とうもろこし、スイカ、イチゴなどが好きなんだそう。アナグマ被害にあったとうもろこし農家さんに聞いた話ではひと口味見しては捨て、ひと口味見しては捨て・・・ととても迷惑なことをしてくれるようです。

2〜4日目

翌日から仕事前に罠の確認へ行くのが日課になりました。見回り初日、ドキドキしながら現地に向かいましたが何も触った形跡のない罠。周囲の状況も確認しましたが周囲を通った形跡もなさそう・・・、不発です。まぁ初日だし・・・また次の日に期待!という日が4日間ほど続きました。😓

5日目

朝罠を見に行くと今まで通り変化なし。トマトもだいぶ痛んできました。そろそろ餌の替え時かなぁなんて考えながら家の中に入ってみると何かが侵入した形跡が・・・!なんと、塞いだ穴の横に更に穴を掘って出入り口を作っているではありませんか!!!

穴を掘られた跡

6〜7日目

家の中には入ってきているのに外の通り道の罠には見向きもしてくれません。もしかしたらここは通り道じゃないのかも・・・。

8日目

ようやく家の持ち主も観念してくれて、家の中に罠を仕掛けることになりました。トマトの餌に見向きもされなかったので餌自体を見直してみることにしました。

お世話になっている師匠に相談したところ、「アナグマは警戒心が強いから、餌を吊り下げる箱罠だと餌に興味がなければかかる可能性はかなり低くなる。それより通り道に踏んだら作動するような箱罠を仕掛けた方がいいかもしれないよ。」と教えてもらい、「餌はこれを使えばいいよ。」と鶏用の飼料を分けていただきました。

アドバイスを受けて設置した罠がこちら。板で道を作って出入り口の穴からダイレクトに罠へ誘導する作戦です。

罠設置
上から見た写真
罠設置
横から見た写真

餌を入り口と箱罠の中に点々と盛ってみました。

罠に使った餌

9日目

変化なし。

10日目

家に入ると侵入した形跡がある・・・!罠の場所を見て唖然としました。

罠崩壊

板の止め方が甘すぎてひっくり返して家に侵入していました。これは完全に私のミスです。餌を盛っていたところを見てみると、食いついている!どうやらトマトより鶏の飼料の方がお好みみたいです。

この道を確実に通ることがわかったので、前回より厳重に板を止めて餌も多めに撒いて罠を再設置しました。

罠設置

11日目

変化なし。

12日目

朝、家の中に入ると明らかに今までと臭いが違う・・・。でも家の中は静かで遠目に見ても板を壊されている感じではない。罠に近づいてみると中で動物が眠っていました。

アナグマ捕獲

かかったのがアナグマなのか確認するために板を外したりゴソゴソ音を立てていると目を覚まして起き上がりました。冬のアナグマの写真しか見たことが無かったので、その印象とはだいぶ違いました。全身汚れているのか夏毛なのか茶色でしたが、手の感じや顔の形からアナグマである事が判断できました。罠にかかって一頻り暴れたのでしょう、額が腫れ、擦り傷がありました。

アナグマ捕獲

完全に目が覚めたのか、近づくと毛を逆立てて威嚇し、向かってくるようになりました。目を離すと隙間に鼻を入れて脱出を試みようとしています。

このあと、有害鳥獣駆除の許可を持っていらっしゃる方を呼んで止め刺しをしていただきました。今後狩猟をするならこういったことも自分の手でやることになるんだ。命をいただくということはこういうことなんだ。いろいろな考えが自分の中でグルグル回っていきました。

アナグマとの攻防戦はこれで終了です。タイトルあと2日間残っているけど??と気付いた方はいらっしゃるでしょうか。

私が狩猟をやってみたいと思った理由に、有害駆除されてしまう動物の命を粗末にしたくないという思いがあります。(実際の現場を知ってそうも言っていられないことも分かっていますが・・・)以前動物病院で働いていた経験があるのですが在職中「命と向き合うってなんなんだろう」という思いが強くなったのです。自分なりに出した答えが「看取ること」でした。生きていてくれたことに感謝して共にした時間を大事にしたい、そう思いました。狩猟の現場でも動物の死を看取り、生きていてくれたことに感謝して食べることを発信したいのです。

捕獲したアナグマは止め刺し後、自分で解体したので残りの2日は料理です。また後日記事にしようと思います!

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